通訳ガイド試験1次試験攻略法-富士通訳ガイドアカデミー
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通訳ガイド1次試験攻略法

最も重要な読解力問題をもう少し詳しく述べます。
英文は新聞・雑誌レベルの時事的英文で、英文内容は英文雑誌に掲載されるような幅広い分野から出題され、政治・経済・産業・社会・文化と多岐にわたっています。例えば近年出題された例として、コンピュータの2000年問題、ベニスの洪水、自転車事故、ロシアの地下鉄、アメリカの税制、アジア経済などが出題されています。出題形式は下線部訳、前置詞を入れる穴埋め問題、語句の訳、比喩表現の訳出等とさまざまですが、一番重要な点は下線部を和訳する問題です。英文をできるだけ自然でこなれた日本語に訳す問題が一番重要です。これが一番時間がかかるのも確かです。 これまで合格者の答案を採点してきましたが、例外なく全員ある程度英文を自然な日本語に訳すことができる人ばかりです。つまり1次試験を合格するためには、英文和訳、あるいは英文を日本語に翻訳する能力を身につけることが先決です。逆に、どんなに時事単語や単・熟語を知っていても、英文を自然な日本語に訳出できなければ1次は合格できません。   ガイド試験の下線部訳で特に必要な文法事項は、無生物主語、関係代名詞、仮定法、分詞構文です。文法を単に理解するだけではなく、英文を訳出する際に応用させる必要があります。また、訳出する上でできるだけ自然な日本文にするためには、実際にノートに訳してみることです。その際、後ろから訳すのか、前から順番に訳したほうがいいのか、能動態で、あるいは受動態で訳せばよいのかが少しずつ分かってきます。

日本語の表現力も非常に重要です。一つ一つの単語の訳も辞書レベルの訳では間に合わない場合がよくあります。その時は「このような時には日本語でどう表現しているのか」を絶えず考えることです。辞書に載っていない意味で訳さなければならない場合もよくあります。このような点から1次試験は半分英語、半分日本語の試験であると言えます。 英文読解問題に関しては普段からさまざまなニュース記事を読んで知識の幅を広げることが重要です。出題文の内容をある程度知っていれば訳す上でも大いに有利であることは言うまでもありません。合格者が「あの記事の内容を知っていたから合格できたんだ」と話すのをよく耳にします。現在のガイド試験は山をかけられるほど限定された範囲から出題されていませんので、どのような英文が出題されてもある程度理解できるように幅広く準備する以外にありません。

英作文能力を問う問題として、毎回2問出題されていますが、その一つが日本文を英文に訳すいわゆる「英作文」問題、もう一つが日本の制度や慣習を英語で説明させる自由英作文形式です。
まず英作文問題の傾向は時事的内容で、国際観光関連の内容になっているのが近年の特徴です。例えば、ワールドカップと観光による経済効果、世界貿易に占める国際観光の割合に関して出題されています。対策として、まず観光関連の語句をまとめることです。次に日本語の独特な表現を英語に訳す際は、英語に訳しやすいように日本語を解釈し直すことです。日本語ではよく主語や接続詞が省略されますが、英語に直す時には補う必要が出てきます。単語、熟語、時事単語も英作文の基礎になりますので並行して学習する必要があります。

自由英作文の問題は内容の面から大きく2つに分けられます。一つは「なぜ日本人はこのようなことをするのか?」のような外国人の目には不思議に映る日本の慣習を説明させる問題です。例えば、「なぜ日本人は仕事を終えてすぐ帰宅せずに飲みに行くのか」、「スーパーに行ったらなぜ果物に傷一つなく、イチゴは形も大きさも同じなのか」などが出題されています。もう一つは日本の社会制度やしくみを英語で説明させる問題です。例えば、アパートの借り方、医療制度、戸籍等の説明を求める問題が過去に出題されています。
われわれにとっては当たり前で特に注目していない事柄が問われる傾向にあります。対策としては、改めて普段当然視している事柄に目を向けて「なぜなのか」と絶えず問いかけることです。実際のところ、このような事が外国人旅行客が知りたいことなのです。英文はできるだけ平易な文体を用い、単語、熟語も基本的な語句を使用するように心がけましょう。

最後に時事単語の問題です。近年決まって10題出題されています。内容はニュース等に出てくる話題性のある単語と、日常よく目にする日常会話レベルの単語です。「国土交通省」から「万歩計」と政治・経済用語から生活レベルの言葉まで実に幅広い分野から出題されています。対策としては、まずよく使われる決まった表現を1000語前後覚えることです。その後、新聞や雑誌で話題になっている単語を専用の単語ノートに追加していくとよいでしょう。また日常生活を送る上で特に気になる表現も調べてノートにまとめると大いに役立ちます。例えば1次に出題された「矯正歯科」の看板は道や駅でよく見かけるものですが、少し調べてノートに追加し、暗記していれば「書けたはずの単語」ということになります。時事単語は大きく分けてニュース型と生活密着型に分類されます。

以上が1次試験の全容と対策です。時事的な色彩の濃い試験であると同時に、語学の学習で最も時間のかかる「読み・書き」が問われている点がよく理解できます。

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