■ 通訳ガイドはコンシェルジュ?
1.ツアー概要
お 客 様 |
医薬品企業のお客様、シンガポールから7名。 |
期 日 |
2005年12月6日(月) |
旅 行 地 |
福岡市内(太宰府、キャナルシティ、川端商店街、天神イムズ、天神地下街) |
2.体験記
通訳ガイドは多かれ少なかれ、コンシェルジュである。外国のお客様を観光スポットにお連れして、日本の歴史文化を英語で説明することは確かにメイン要素ではあるものの、現実にはそこから外れる部分、つまりお客様のさまざまな要望に応えるという、コンシェルジュ的な仕事が多い。そして私はその規格外な部分が好きで、大いに楽しんでいる。
先日ご案内した、シンガポール人のお医者様グループ数名の中には、医師である夫に同行の元ミス・シンガポール女性もおり、皆さん、それはそれは、様々なリクエストを出された。まず、あまりの寒さに、午後の観光(庭園や神社)はいらない、ショッピングがしたいとのこと。早速、路線変更である。
雑貨を見たいという要望を受け、川端商店街(浅草の仲見世通りにちょっと似た雰囲気の商店街)を通り抜け、キャナルシティ(ヴィーナスフォート風のショッピングモール)にご案内。ついでにステージイベントも楽しんでいただく。その後、日本のCDが欲しい、しかもTowerRecordやHMVのようなジェネラルショップではなく楽器専門店で選びたいという要望を受けたので、イムズ(プランタン銀座やコレドにちょっと似たムードの大人女性向けショッピングビル)に入っている島村楽器にお連れし、試聴していただく(ここでは新品のCDも試聴させてもらえる。結局そのお客様はゴンチチ等、4枚を購入)。ラーメンを食べたい、子供のおもちゃを買いたい・・・いや、やっぱりいい・・・。
次々リクエストが出るので結構大変だったが、自分が一緒にいることで、リクエストがかなえられ、喜んでいただけると、役に立てたことがわかってうれしい。厄介なグループでしょう、とお客様の一人に申し訳ない顔をされたが、そんなことはまったくない。魔法の杖でリクエストをかなえるのが私の仕事であり、I am paid for that, そのために私はここにいる。だから何でも言って下さい、という気持ちだ。(彼らのように学会等で日本を訪れる方々は、概して心優しい方ばかりで、度を越えるようなメチャクチャを言われることはまずないと信頼している。)。
では、本当に何を聞かれてもOKなのかというと、とんでもない。自分の知識が足りないときは、ネットやメールで友人に事前に聞いたり、時にはガイドしながら、友人や家族にケータイかけて教えてもらったりもしている。まさにケータイ様々、ネット様々、そして、福岡の先輩の皆様に大感謝、である。今後もネットワークを大切にしつつ、好意に甘えすぎることのないよう、気を引き締め、研鑽を重ねていきたい。
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