15年前に英検準1級に合格しましたが、その後は育児と家事に追われておりました。子どもが小学5年生になった2002年、違った世界を知りたいと思い立ち、タイトルに魅かれNHKラジオ講座の「やさしいビジネス英語」を聴き始めました。内容を“易しい”とはとても感じることができなかったのですが、そのテキストの広告で“富士アカデミー”を知りました。
大変親身になって私からの電話に答えて下さり、早速案内書等ご送付け下さったのですが、なんとなく日々過ごし入校の手続きも忘れてしまっておりました。ところが、その年の通訳ガイド試験の願書を私の所へも富士の方が送って下さったのです。もちろん不合格でしたが、試験場の熱気を体験し、私もやってみようと心から思い、11月生になりました。
富士アカデミーで学び始め、通訳ガイド試験の出題傾向を知り、勉強すればするほど今まで見過ごしてきたニュースや子供の理科や社会科までも興味深くなり、おもしろくなってきました。海外旅行で日常会話には困らないもののいつも決まった言い方しかできないので、英語力のなさを痛感していたのですが、富士に来て“英語”の前に身に付けておくべき習慣を知りました。それは、知念先生がよくおっしゃることですが「何事もINPUTして無駄なことはない」、「知識を貧欲に入れましょう」、「忘れたら又覚えれば良いのです。」、「自分の言葉で英語を話すのです。」ということです。つまりためらわず、とにかくやる、実行する習慣です。 ガイド試験のおかげで、私に欠けていたものを沢山知ることができました。
■英語
精読用英文:
音読みをし、ノートに書き写し、その下に自分なりの訳を書き、授業で先生の訳を青ペンで私の間違い、注意事項を赤ペンで書き入れました。
慣れてきてからはノートの左に英文コピーを貼り付け、右に自分の訳を書いて授業に臨み、青・赤ペンで先生の冗談や励ましの言葉に至るまで、何でも書きました。
小テスト:
本番のつもりで時間内によい和訳ができるように努めました。先生の和訳解説ノートの右になるべく早く速記し、家に帰ってからノートの左へ英文を書き写しました。
単語・熟語集、時事単語集:
一通り○、△、×でマークしましたが、いつまでたっても×のものは×のままでした。単語コンテストもだんだん自分に甘くなってしまいましたが、プレゼントを励みに必ず参加しました。
模擬試験:
65点程でした。この位の点数に受験生がひしめいていることでしょう。そこで、私は時事単語でいつも6〜8点しか得点できないことに着目し、8月は時事単語のカードを作り、集中しました。(本試験で7問は正解できました。)
英語を専攻したこともなく、座学からも長い間遠のいておりましたので、授業になかなか集中することができませんでした。そこで、とにかく書くことに集中することにしたのです。そのことは本番の試験で速く書くことに役立つかもしれません。
■社会
1次試験社会科テキスト:
過去問題を先ずやり、不得意なところを見つけました。
地理、白地図帳:
国立・国定公園の位置とそこにある山・河・平野を合わせて覚えました。帝国書院の「旅に出たくなる地図」も見ました。
歴史:
中学2年の子供のテスト勉強で一緒に覚えました。歴史の勉強は昔から好きでした。浜島書店の「新詳日本史図鑑」も写真が多く楽しいので、お知らせ致します。
一般常識:
富士から随時頂くプリントを参考にしました。テストでわからない時は時間をそこで盗られないよう、第1印象でマークするようにしました。
早い時期に社会科テキストに目を通しており、7割はできたので8月はほとんど英語に集中いたしました。
富士の社会科模擬試験で愛知万博のテーマの4択問題が出たことがあります。この時「自然の叡知」は聞いたことのない言葉なので別のを選び、正答できませんでした。ところが、本試験の英語要約問題で再びnature’s wisdomが出たのです。私は叡の字があとちょっとで書くことができず、こんな所で時間を無闇にとられてしまいました。あのときにちゃんと確認しておけば…と後悔しました。
社会科では特に間違えた箇所の周辺が後々も足をひっぱるように思います。
1次試験で力尽きてしまい、9月はボーっとしておりました。受かるとは全く思っていなかったので合格の通知後まず反省したのは、二次対策のテキストをちゃんとその都度やっておけば良かったということです。スピーキングはもちろん大の苦手でした。それ以上に質問を的確に聞きとれない為、話しているうちに的はずれな受け答えになってしまうのです。4週間足らずの準備期間中、テキストのQuestionをカードに書き写すことから始めました。
出身地、バックボーンの異なる4人の先生方から私がエッセンスとして学んだことは次の3点です。
- 相手の一番知りたいことに簡潔に答える。
- はるばる日本へ旅行へ来て下さった方に良い印象を持って頂けるよう考える。
- クリアな発音、明るい声、誠実な姿勢で臨む。
二次対策セミナーへ可能な限り出席することで集中的に英語に浸ることができました。とても緊張しましたが、クラスメイトの素晴らしいスピーチや豊富な知識のおかげで内容の濃い、身によくつく授業を頂きました。
試験場で富士の方を見かけると微笑み返して下さりとても励まされ、つくづく良いクラスで学ばせて頂いた感謝の気持ちで一杯になりました。
出願から発表まで長丁場ですので、何度も気持ちが離れたり挫けたり、不安になったりしました。そんな時、知念先生から頂いたお言葉にとても励まされました。中でも「倦ず、疎ず、弛ず、怯ず」というフレーズが心に残っております。時間に余裕がなくなってくると、つい欠席してしまうこともありました。課題がどんどん溜まるとますます行き辛くなった時期もありました。そのような時、「うまず、うとまず、たゆまず、ひるまず…」、ほんの少しでもやらないよりは良いという言葉を身にしみて感じました。
多くの方が書いてらっしゃることですが知念先生、合格者を含めた誠意溢れるスタッフの方々、手作り教材、クラスの雰囲気がとても良く、素晴らしいと思います。体験をしてみると、自分なりの発見や勉強になることが多いことでしょう。私の場合、手作り教材が役立ちました。それは手作りゆえにミスプリントは不可避なのですが、このことが記憶のきっかけになったということです。時間がたつと忘れてしまうことを、アクシデントのおかげで覚えられ、解答できたことが折々ありました。また、TIMEやECONOMISTのエッセイから取り上げられた教材とその解説は社会科対策にもなりました。
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