
私は日本企業に勤める普通のサラリーマンです。50歳が徐々に近づいてきた頃、ふと“定年退職して何もすることが無いのではつまらない。何らかの資格があったら良いな”、と思っていたときに目に止まったのが通訳ガイド試験でした。
もともと会社では英語は出来るほうであり、日本地理,歴史は得意分野、また雑学にも興味があったので、ガイドに適任かなと思い、また外国人旅行者に日本のことが伝えられれば良いと思うようになり、受験を決意しました。
最初は何の準備もなしに受験しました。もちろん不合格でした。それからガイド試験対策コースのある学校へ通学しようと決め、入学したのが富士アカデミーでした。1999年11月のことでした。
試験には7度目の挑戦でやっと合格することが出来ました。その間一次試験には二度合格したことがありましたがいずれも二次で不合格でした。2004年以前は二次で落ちると翌年は一次の筆記試験からやり直しでしたが、今度はそこで不合格という状態を繰り返し、予想を超える長い年月がかかってしまいました。
落ちたときはショックでしたが、途中で止めたら何にもならないと思い、忍耐強くチャレンジを続けました。平日は仕事の関係で通学できませんでしたが、週末には一回は通学を続けました。富士には2003年春まで通いました。

■英語
富士に通学しているときに感じたのは、知念先生の翻訳文の美しさと自然さでした。同じ英文を和訳してなぜこれほど自分の予習で書いてきた文と違うのかと呆然とすることが度々ありました。少しでもレベルアップしたかったので、通学している間はなるべく予習復習は欠かさぬように努めました。読んで不自然でない和訳に努める訓練はこの3年間で養われたものと思います。
ガイド試験は英検やTOEICと違い、日本の文物に対する知識が必要なことに加え、和訳,英訳の配点が高いので、それらに対する訓練が必要です。富士のようなガイド試験対策コースのある学校に通われることを勧めます。教室には同じ志を持った人たちが集まり、この狭き門を目指して勉強していることから、自分にとって刺激になりました。
一回や二回落ちた程度で諦めないで下さい。5年以上頑張り、合格を果たした方を私は何人も知っています。
■社会
私にとって、地理歴史はほとんど苦になりませんでした。趣味が高校野球観戦なので、都道府県,都市名,地域の気候,観光地などは大体頭に入っています。歴史については、三十数年前大学受験で日本史を選んでいたので、基礎的なところを復習する程度で済みました。一般常識は対策が立てにくいと思いますが、模擬試験や授業の教材、新聞とかニュースを通じ国際問題を含めた時事問題に関心を持つことが必要でしょう。

二次試験は競争率を見る限り一見楽そうですが、決して甘く見ないで下さい。接客や外交にあまり慣れていない人にとっては、一次試験に匹敵する厳しい試験です。実際私も2回二次試験で不合格を味わい、一時期はかなり落ち込みました。
二次試験のポイントは英語のコミニュケーション力に加え、身だしなみ,態度,話し方など本人の印象が大事です。 はっきりした声で堂々とインタビューに応じることです。デイベートではないので、話した内容が100%正しくなくても良いのです。相手との意思疎通力と応対能力が重要です。
二次試験対策コースに通って会話能力や知識を増やすと同時に、日本人の苦手な“Eye Contact”を克服することです。習慣として身につけるには回数を重ねるしか無いと思います。

1.何度落ちても諦めないこと(粘り強さが肝心)
2.
一次:教材の予習復習および模擬試験の復習,英字新聞を日頃から読む習慣
3.二次:高レベルな教室での会話練習と試験準備で回数をこなす
4.その他:余力があれば英検1級講座やNHKラジオ講座などを併用する。

1.和訳翻訳力が養成される
2.他の学校と比べ授業料が割安。
3.受講生同士が親しくなれる雰囲気がある(口コミ情報が入るので有益)
4.卒業生に対する面倒見が良い。
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